オーソモレキューラ.jp講演会in福岡に行って参りました

7月に告知を見つけてすぐに申し込みをして、万難を排して参加させていただきました。

福岡の中心地、天神の福岡市役所のすぐお隣エルガーラホールにおいて、1000人近くの参加者を集めて盛大にもよおされた講演会でした。

オソモレキューラー.JP講演会

日本における分子栄養学の権威でいらっしゃる溝口徹先生を中心として、予約の取れない産婦人科古賀文敏ウィメンズクリニック医院長先生・管理栄養士大柳珠美先生・新宿溝口クリニックカウンセラー定真理子先生の豪華四講師による講演はどれもわかりやすく、またとてもためになるお話でした。

忘れる前に気になったところだけ覚え書き。※いつも通り、偏った覚え書きになるかと思いますが、講演の内容はいろいろな分野の栄養の知識が網羅されていました。

覚え書き

定真理子先生の講演から

  • 不調の種類 (血行不良・栄養不足・糖質過多・代謝低下)
  • 一日に取りたいタンパク質の量は体重一キログラム当たり1.0~1.5g
  • コラーゲンを生成するためには、タンパク質・鉄・ビタミンCが必要。
  • セラミドの生成にはナイアシン。
  • 運動をするなら食直後の有酸素運動。
  • 女性の大敵冷えになりたくなければ鉄。とくにヘム鉄が必要。
  • 酸化より怖い糖化とは、大事なタンパク質が糖と結びついてしまうこと。

大柳珠美先生の講演から

  • ヒトの消化管機能は、まだ穀物ベースの食事には対応できていない。
  • 特に避けたい糖質(小麦製品の主食・小麦製品のお菓子・高温で熱せられて時間がたった糖質)
  • 健康長寿な人が多い地域は世界各地にあるが、さまざまな食事であった。
  • その地域で共通する項目は、砂糖と精製された穀物がない。加熱した牛乳がない。植物油は精製や水素の添加がない。動物性の食べ物は必須。
  • 日本古来(縄文人)の食事は、旬の食べ物、一物全体食、地産地消。
  • 食べ物は「商品」ではない。
  • グルテンが多いので、ブランパンは推奨しない。

古賀文敏先生の講演から(主に不妊治療を目的として)

  • 鉄の効果的な摂取(タンパク質・VB群・VC。炎症があると吸収が悪くなる。ヘム鉄の摂取。腸を元気に保つ)
  • 低糖質ダイエットは効果的。
  • 習慣性流産の原因の65%は原因が不明だが、古賀クリニックにおいて体内のビタミンD濃度の低さとの関係が見られる。VD濃度の高い女性の体外受精の妊娠率が上昇。
  • 妊娠するために必要な栄養素として、コレステロールが関係しているかもしれない。コレステロール220以上の女性のAMH(卵巣の中に残存している卵子の量の目安)が有意に高かった。
  • ビタミンB群で代謝を上げる。食物繊維で腸内環境の改善。

溝口徹先生の講演から

  • 自己紹介(神奈川県藤沢市でペインクリニック開業。1日外来300人を超えるクリニックに成長するも従来の医療で治らない患者さんを診て栄養療法に行きつく)
  • 従来の保険診療では、血液検査データが異常値でなければ病気ではないとして、心療内科へ紹介して薬漬け医療が始まる。
  • 栄養療法では血液データから微量栄養素の過不足を推察し、補うことで根本的な治療をすることができる。
  • 人は食べ物からできている”Man is what he eats”
  • いろいろな患者さんの様々な血液データから、その改善の様子を公開されていました。

感想

お土産や豪華抽選会まで行っていただいたのに、参加費無料でこんなに貴重なお話を聞くことができた、とても素晴らしい機会でした。ありがとうございました。