体力低下の原因探し

2016年の初夏は絶好調に滑り出し、このまま順調に進むのかと思っていたところ、本格的な梅雨を前に急に体力低下してしまい、午前中は寝て暮らしていました。

原因は、ただの疲労の蓄積だと思っていたのですが、それにしてはちょっと長すぎだなぁと思い始めたのが、約2週間後。(のんびりしてるよね)

住民健診で

ちょうど身体がだるくて仕方がなくなった頃、年度初めに予約していた住民健診の日がきました。ちょうどいいや、これで何か大きな異常があれば病院に行こうと健診を受けて、結果が送られてくるのを待つことにしました。

私の住んでいる自治体では、住民健診の最後に以前に受けた検査の結果を数年分まとめたものを渡されて、保健婦さんが個人面談してくれることになっています。私が糖質制限にたどり着くきっかけとなったのも、この健康相談で「空腹時血糖値は低いのに、ヘモグロビンA1cが高いのは糖尿病予備軍」と指摘されたからです。

「カロリー制限ではなく、甘いものを減らしてください」と言われて、菓子パンとジュースをやめただけでその翌年のヘモグロビンA1cが改善したのも印象に残っていました。その経験があったので、自分が食後高血糖になりやすい体質と気が付くことができたのでした。

その個人面談の時に渡された5年分の結果を見ました。

(これはその前の年にもらったもの)

忘れていたけど、2015年の結果はヘモグロビンA1cが上がっただけじゃなくて、明らかに「貧血」の数字が出てたんだ。

赤血球数 408 (×10*4/μl)
血色素量(ヘモグロビン) 11.8↓ (g/dl)
ヘマトクリット 37.0 (%)

平成20年から検査項目から外れたけど、それまではこの検診でMCV(赤血球の大きさ)も検査してくれていたのですが、残っていた5回分の数値は83~86と、明らかに鉄分不足が常態化している数字でした。もちろんヘモグロビンの値も常に「軽度の異常がみられます」と判定されていました。

(CRPの検査を一緒にしていない)フェリチン値が良かったからって安心している場合ではなくて、もしかしたら鉄欠乏から来る貧血で身体がだるいのかも?!と思い、住民健診の結果を待たずに、鉄剤を飲む量と頻度を増やしてみました。

住民健診の結果

健診を受けて、一月経たない位で結果が送られてきました。梅雨も明けていよいよ本格的な猛暑が始まる頃でした。鉄剤を増やしてもあまり効果を感じないどころか、かえってだるさは増しているような気がしてきたところでした。抜け毛の量も、おそらく以前より増えています。

鉄不足による貧血じゃなかったのかしら、と思いつつ開いた結果はこちら。

2016 住民健診結果
H27/6 H28/6
赤血球数 406 436 (×10*4/μl)
血色素量(ヘモグロビン) 11.8↓ 12.9 (g/dl)
ヘマトクリット 37.0 40.1 (%)

前年度出ていた貧血をにおわせる数字はすべて改善していました。

不調の原因は貧血ではなかったのです。では、この不調の原因は何?

不調の原因は?

知人に症状と血液検査の結果と、体力低下をはじめとする不調の症状、ケトン体は数字が安定しないものの出ている旨を伝えると、

「lowT3症候群」か「副腎疲労」の症状に似ている

と教えてくれました。

「lowT3症候群」は、江部康二先生もブログで指摘されていますが、痩せた女性がダイエットをするときによくみられる甲状腺ホルモン異常で、極端な摂取エネルギー不足に危機感を覚えた身体が自らを守るために、使用エネルギー量を制限する為におこることがあるようです。糖質制限を行う上で、タンパク質や脂質の量を増やすことは基本なのですが、女性は特に脂質を増やすことに抵抗があり、この状態になることがあるそうです。

「副腎疲労」は(日本の医療的にはまだ確立していない症状ですが)さまざまなストレスに対抗するホルモンを分泌している「副腎」という臓器が、疲弊して必要な時間に必要とされるだけの量のホルモンを分泌できなくなる状態になることを指します。特に朝の目覚めが悪くなることが多く、夕方から夜間にかけて目が冴えてくるようです。(宮沢医院 副腎疲労とは

どちらも、症状は似ていて、しかも今の状態に酷似しています。そして、どちらもいわゆる病院で「病気」とは認めてもらえないもののようです。

サプリメントや食事で対応しようとしていた私に、その二つを教えてくれた知人は「そんな対処療法をしてみるよりも、一度根本的な原因を探したほうがいい」とアドバイスしてくれたのです。

「一度大きな病院で、総合的なホルモン検査をしてもらったほうがいい」

私の体調ははたから見るとそんなに悪いものに見えたのでしょうか。ちょっとひどい夏バテで、これくらいの状態になったことが以前にもあったのですが。

「以前もホルモンの異常を起こしていた可能性があるかもしれないから」

強く勧められ、基幹病院への受診をしてみることにしてみました。